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3施設災害避難訓練
宏仁会小川病院 透析室 技士主任 高橋 明男

患者様より
宏仁会小川病院 青木 隆
宏仁クリニック 川上 春美
東松山宏仁クリニック 福田 等

CAPD(腹膜透析)インタビュー
東松山宏仁クリニック 斉藤 明彦

学会に参加して
宏仁クリニック 院長 冨田 哲也

第50回日本透析医学会に参加して
宏仁会小川病院 透析室 看護師 邊田 智晴

お知らせ

人事往来

編集後記



3施設災害避難訓練

◇宏仁会小川病院 透析室 技士主任 高橋 明男

最近、災害に対する関心が非常に高まっている今日この頃、折しもつい先日関東地方にも千葉県を震源とする震度5強の地震が発生しました。幸いにも、大きな被害はなかったものの今後、いかなる災害が襲って来るかわかりません。阪神淡路大震災、新潟中越地震と大きな地震が起きたことは、私たちの記憶にも新しいところです。
宏仁会三施設におきましても災害時に対しての取り組みとして、緊急離脱訓練の実施、緊急カードの発行、等が行われております。平成17年5月12日、13日と2日間にわたり緊急離脱訓練を行いました。
通常透析中の地震災害の際には回収するのが通常ですが最悪の状況を想定し、地震の直後、厨房より出火し火災発生という想定で緊急離脱訓練を行いました。
(血液回路を切断し緊急避難する訓練)

参加人数
1. 対象患者様 約110名
2. 職員参加者 透析室スタッフ、事務、検査、運転庶務等の職員
想定により院長から火災発生の合図とともに緊急離脱訓練を開始。(緊急離脱セット)鉗子、ハサミを使用し透析室スタッフが緊急離脱を行い他の職員が決められた場所へ非難誘導しました。それぞれの班に対して透析終了時間に合わせ行い患者様全員が経験及び体験できるよう考慮し行われました。今回の訓練は、地震の後という想定のためエレベーターを使用せず階段を使用しての非難誘導、及び介助でしたが歩行困難な方等の非難誘導に関しての問題点もあり、今回訓練ができなかった方等の取り組みに関しては、今後の課題としていきたいと考えております。
全員の非難、点呼までに要した時間は、約5分でした。これに関しては、非常に早い時間で目的を達せられたのではないかと考えております。
この様な訓練等が徒労に終わる事を願いつつも常に災害には備えなければなりません。今後とも、災害時の対策及び対処等につきましては訓練を重ね万全を期す所存で御座います。



患者様より

◇宏仁会小川病院 E班 青木 隆

5月12日、午後のE班全員の透析終了後に私が小川病院にお世話になってから初めての避難訓練が実施されました。一週間程前に災害対策マニュアルを渡されよく読んでおいて下さいと言われたものの、ざっと目を通しただけで、いざ本番となると訓練とはいえ、やはり緊張してしまいました。訓練内容は地震が発生し、その後厨房から火災が発生との想定で行われました。離脱方法は血液回路のチュ−ブ2本拳あたりで鉗子で挟み、その下方をハサミで切り落とす訳ですが、今回は訓練なので拳の所、上と下を挟み、その中間のチュ−ブを切断するという方法で行いました。鉗子の扱いに慣れていないというより初めてだったので、片手でよく開くことが出来ず高橋主任から両手を使えば簡単とアドバイスして頂き"なるほど"と、納得してしまいました。ただ、この鉗子は透析装置の上部に備えてあるので、ベットから降りて立ち上がらなくては手が届かず実際の地震の場合天井の蛍光灯等が割れてガラス片がベット脇のスリッパの中に入ったりしている可能性があり、それを出してから履かないと足裏等を怪我する可能性もあると思います、またベットのシーツにも回路チューブを挟んでおくプラ製カラー鉗子が付いていますが、破損するおそれがあるので使わない方がよいとのことでした。拳の中間でチューブを切断し鉗子は手で握った方が良いとアドバイスを頂き、新館の南階段から一階に移動し、待合室までいきました。
階段途中の踊り場には看護師の小林裕美さんが待機して患者の避難の様子を視ていてくれました。実際には外に避難して行く訳ですが、訓練なのでここまでで一応避難完了ということでした。甘えかもしれませんが、この先々に自分達の面倒を見てくれる技師さんや看護師さんのいてくれることが如何に安心感を与えてくれるものであることが、訓練とはいえ初めてでちょっと不安感があった私には非常に嬉しく思われました。その後、待合室から透析室に戻り、針抜き処置をしてもらい訓練は終了となり、吉田院長より避難に掛かった時間が5分程であったとのことでした。
「兎に角」動けて歩ける人は毎年とはいわないまでも2年に一回位は自力で離脱し自分の足で実際に階段を降り、避難してみる訓練が重要であると感じました。

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◇宏仁クリニック C班 川上 春美

この度、宏仁クリニックのスタッフの協力を得て災害時の緊急離脱訓練が行われました。
私は今回で2度目でした。実際の離脱方法、鉗子で回路を挟み外側をハサミで切るという、これだけの事ではあるが常日頃から、自分自身の頭の中に入れておくべきだと思います。近い将来、東海や首都圏にも大地震が起きると予想されており、火災ならまだしも阪神大震災クラスが来たらどうなるかと思うだけでも、ゾッとするものであります。恐らくこれだけの事が出来ず、当然パニック状態に陥り何も出来ずスタッフの指示に従うだけになるのではと ...したがってこの様な事が少しでも軽減する為には訓練を最低でも年1回は行うべきだと思います。今回行われた訓練についてスタッフに感謝申し上げるとともにこの様な事が実際おきない事を祈りたいと思います。

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◇東松山宏仁クリニック C班 福田 等

先日、透析時の緊急離脱訓練が希望者を対象に実施されました。数年前にも一度行った記憶がありますが、最近の度重なる災害続きの中ではとても人事とは思えず、重要で大切な事だと思います。
私は以前他の病院の方ですが、病院の隣で火災が発生した時の体験談を聞いたことがあります。その方は何度か離脱訓練をしたことがあったらしいのですが、いざ煙が透析室に入ってくると、患者さん達はかなりパニックになったそうです。幸いにして火災は消し止められ大事には至らなかったそうですが、その話を聞いた時、訓練の重大さを知りました。
私達は、一週間のうち14〜5時間程しかいませんので、透析中に災害にあう可能性はまれだと考えられますが、いつ何処でおこるかわかりません。災害にあった時に冷静で沈着な行動がとれるように、訓練は今後も都合の許す範囲で続けて頂けたら幸いに思います。



CAPD(腹膜透析)インタビュー

今回はCAPD(腹膜透析)からHD(血液透析)になられた東松山宏仁クリニック、斉藤 明彦様より、CAPD時の体験談を紹介致します。

Q1:透析導入時、CAPDを選択した理由

A・仕事を自分で持っている為に、営業・打ち合わせ・設計・開発をするのにユーザーとの打ち合わせ等を直接したいので、移動できるほうが都合よく透析液だけ持っていけば良いCAPDにしました。埼玉医大の御手洗先生の薦めです。AP(夜中に機械で透析する方式)は、出張が多かったので最後まで液を持って歩いた。

Q2:CAPD教育入院の時の印象

A:最初は恐怖心で辛かったですが、ビデオを見せてもらったのと、先に導入した人にいろいろ話しを聞いていたので少しずつ不安は無くなりました。導入までの時間が長かったので自分でも勉強しました。

Q3:退院後、家庭でCAPDを開始しての感想

A:1日4回位で会社へも加湿バックで持って行き昼休みに交換したりして自分のぺースで出来て良かったです。仕事の打ち合わせの時にユ−ザ−と話していて中断するのがちょっと辛かったです。

Q4:CAPD施行中の思い出

A:1日の回数が5回になって、仙台へ出張する際、4時間ごとに交換になると、何かすぐ時間になってしまって、虚しい透析液交換時間が長く思えた。仕事に追われて1日5回はキツイ6時、10時、2時、6時、10時とは言われるけれど透析交換時間が有るので、ずれてきて夜中に起きて交換するのが辛かった。

Q5:CAPDから血液透析に変更した時の心境

A:CAPD約8年今日までチューブを付けているのは、風呂等で面倒だが5年を目標にしていたので自分でやらなくて良いので楽になった。時間に来て出来てしまう。排液の量や色等を自分で管理する仕事にハカリを持っていたい。スタンド、加湿器が無くなって良い。透析終了時に体が疲労感と顕痛がしたりして辛かった。

Q6:その他、伝えたい事がありましたら・・・

A:針を刺す事が無いとベストであるが我慢している。カートリッジで交換出来るようになると良いと思っている。ベッドに寝るのではなくイスに座って出来ると嬉しい(仕事が出来る)。検査の結果を見て自分なりに努力するようにしているが具体的なアドバイスがもっとほしい。食事療法、生活の仕方、考え方を教えてほしい。



学会に参加して

◇宏仁クリニック院長 冨田 哲也

J.K.W.(Japan Kidney Week)という記念大会であり、小生もポスター発表した。
6月16日(木)から参加。丁度、みなとみらい駅で電車を降りた途端、ブラスバンドのさわやかな音楽が聴こえてきた。美空ひばり「港町十三番地」であった。駅ホームで生演奏、神奈川県警のブラスバンドであった。前から3列目に座り込んで'ひばりメロディーを1時間タップリ聴いて気分良く学会会場へ向かった。横浜は文化レベルが高いところだと感心した。
小生の発表は土曜日の午後でそれまで興味深い発表をいくつも聞き昼はランチョンセミナー、夜はイブニングセミナーで食いつないで勉強した。
ポスター会場では小生の発表と関わりのある所を見て質問したりしていた。ダブルルーメンカテーテルの長期留置による肺塞栓症の発表があった。小生はダブルルーメンカテーテルを極力避けていくべきだと思った。
腎臓学会では、IGA腎症の治療として扁桃腺摘出とステロイドパルス療法の発表が印象に残った。



第50回日本透析医学会に参加して

◇宏仁会小川病院 邊田 智晴

今回は、学会50周年で記念大会という節目の年にあたり私達は、東松山宏仁クリニックと共同研究としてダイアライザーの性能評価という演題にて参加しました。
近年は、ハイパフォーマンス、大面積のダイアライザーの普及と生態適合性という面で人工腎臓も目覚しい発展を遂げております。
今回の私達の研究もその一端を担うものであり今後、更なる研鑽を重ね臨床及び業務に役立てて参りたいと考えております。
尚、今回発表に際してご協力いただいた方々に、この場を借りて感謝し、お礼申し上げます。


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