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健康法について
宏仁会小川病院 理事長 北川 宏

ハット・ヒヤリ報告書を書く習慣を身に付け、 医療事故防止の強化に協力しよう
宏仁会小川病院長 吉田 哲

平成14年度職員総会開催から
宏仁会小川病院 事務長 徳竹 勇

宏仁会小川病院に入職して
宏仁会小川病院 透析室 看護師 高橋 慎哉

院内の空気をきれいに!
宏仁会小川病院 匿名希望

私の健康管理
宏仁会小川病院 外来 看護師 島崎 幸子

生活のサイクルと朝食
宏仁会小川病院 管理栄養士 山崎 良法

健康と食生活
宏仁会小川病院 管理栄養士 山崎 良法

体力増強を求めて
宏仁会小川病院 臨床工学技士 市川 茂

施設職員の紹介(薬局・厨房)

人事往来

編集後記



健康法について

◇宏仁会小川病院 理事長 北川 宏

「こうじん6号」寄稿の時期にたまたま文芸春秋の臨時増刊号が発行され、健康法に関する特集記事が載った。健康法は、年齢や男女の性差、気候や地理的条件、健康度や個性の違いで十人十色である。その特集号に日本温泉療法医会植田会長は、大島良雄先生から温泉医学を学んだ経緯や温泉地の癒しと入浴法を述べている。

私見であるが、日本では温泉療養というよりも大半は短時間の行楽型であり、旧ソ連、ドイツ、フランスの温泉視察事時に経験した海外の療養型の温泉利用とは著しい差異を感じたものである。これらの事情は、昭和56年「世界の温泉」に寄稿したが、国民性もありこの形態は変らないようである。身体的効果 と心の癒しとしての温泉利用に時間的ゆとりが欲しいものである。

テニスと健康法(自治医大高久学長)の記事では、米国ペンシルベニア大学同窓生対象の健康寿命に関する論文の中で、六十歳を過ぎてからの寿命に十年の差がつく健康法が紹介されている。

1.煙草を吸わない。2.体重を増やさない。3.定期的に運動をする。という報告である。何処でも見聞されるような健康法に思えるが、継続するとなると容易でなく、深い意味を含んだ内容である。高久先生は、心の健康も大事で、ストレス解消に飲むアルコール飲量 が過ぎることがあって、それが問題であるとユーモラスに述べている。先生ほどの立場の方であってもそのような事があるのかと妙に親近感を憶えたのである。

ストレス解消法だけでなく、酒を健康法として人生を楽しむ人もいる。囲炉裏端での晩酌に一日の疲れを癒す人、深夜にグラスを傾ける人とそれぞれの酒の嗜み方がある。

随筆家の佐々木久子さんが、酒は百薬の長としてその酒徳を説いている。横山大観画伯から酒をついでもらった話が出ているが、九十歳まで生きて酒を愛飲した事は良く知られている。画家としては、絵画史にも残る「生々流転」「流燈」等の作品を残して画業を全うした。大観の画業と酒は、八世紀唐の大詩人李白の酒仙ぶりを彷彿させるものがある。一斗の酒を飲み多くの詩百篇を作ったと詩友杜甫は、李白一斗詩百編と飲中八仙歌の中でうたっている。李白や大観のような酒仙にとっては酒は生きる糧であり、健康法でもあったのだろう。別 の話であるが、九十歳も超える高齢者に身体に障るからと、医者から酒を止めよとの忠告があった例で、この年齢になって今更肝臓や腎臓がどうのといっても何程の事があると酒仙の生き方を続けた人がいる。ある程度同感できる羨ましい晩年の姿である。

変ったところでは、百三歳で現役の農学者近藤康男先生の指圧睡眠療法がある。老人の健康法として、頭部の指圧から始まる不眠解消が何時でも 人手を借りずに出来ると推奨している。吉田哲先生が日頃提唱している事と同じ内容であるが、昼寝の効用を説く堀忠雄広島大学教授も医学的根拠に基づく二十分足らずの短い昼寝を高齢社会の一つの指針としている。

一万歩健康法の提唱者は、一日平均一万二千八百歩の実践で、歩かない日はストレスが溜まるという。

歩きを二つの方法に分ける人がいる。ひたすら歩き、距離や時間を重視するタイプと周囲の景色や歴史探訪を楽しみながら歩くタイプに分ける方法である。私も皇居等一周では前者のように時計を覗いてみる事もあるが、歴史的建造物等を尋ねる時は後者のような歩き方もする。故郷では小さな鬼岳火山口を一周する。眼下に広がる海原に点在する島影を眺めながら、一時間歩行後に鬼岳温 泉に入洛するのが帰省時の何時ものコースとなっている。これも両者混在型といえるかも知れない。

何年か経験して、ウォーキングの良さも少しは解ったような気もするが時間がなくてやらない事もある。このような時には時間がないというよりは断固として継続する意思が湧いてこない時であり、最近はその時の状況に応じて融通 無碍に自由な歩き方をするようになった。寒風の強い時などは出かけるまでに億劫になる事もある。然し歩いた後半の高揚感いわゆる「walking high」を考えるとやはり歩こうとの気持を起こすのである。

健康法における十人十色の多様性から、長寿の医学に基づいてどんな良い健康法を勧めてみてもそれを実行する人がいなければ、絵に描いた餅に過ぎない。要は人生のどのような時期に自分なりの健康法を見つけて着実に継続して行くかで、その後の展開が期待されると思う。

高久先生のストレス解消法に戻るが身体の健康ばかりでなく心の安定も必要であることはWHOの定義にもみられる通 りである。昔から「身体をすこやか(健)に、心をやすらか(康)に」を表わす健体康心を健康と呼び慣わしてきた。文字通 り心身の健康こそは人間が生きていく上での第一の目標であろう。我々医療従事者はその一翼を担う立場にあり、自身の健康にも留意してその任に当りたいと自戒を込めて思うのである。



ハット・ヒヤリ報告書を書く習慣を身に付け、 医療事故防止の強化に協力しよう

◇宏仁会小川病 院長 吉田 哲

頻繁に新聞・テレビ等が,医療事故問題をとりあげている。本年3月9日の毎日新聞には、人工透析事故年間2万件。3月19日朝日新聞一面 トップに、厚生労働省方針、院内事故防止指針義務づけ、怠れば診療報酬減(1日につき10点減点)とある。

既に、当院では事故発生時の報告書や事故発生時の対応や連絡網が作成され、実際に使用されている。また,毎日の朝礼で医療事故への注意が再三喚起されている。

新年度(平成14年度)を迎えるにあたり、事故防止をさらに徹底するため、職員全員の協力で,医療事故防止体制の整備を行いたいと思う。

医療事故防止対策を整備するにあたり、私たちが予め持つべき姿勢(スタンス)を掲げておく。

1.ヒトは間違いを起こすものと認識する。

2.その間違いを起こしやすいヒトの集まりである組織が、組織全体で医療過誤の発生しにくい体制を作る。

3.ハットしたり、ヒヤリとしたことは事故に繋がるものであり、限られた職場内だけに留めて処理したり、その場限りで終わらせず、問題を分析し、その答えを当院三施設全体に還元する。 4.ハット・ヒヤリ報告書(当院ではこれから作成する)が、その後の大きな事故発生を防ぎ、病院全体にとって貴重な経験を記録したものであり財産であると言う認識に立つ。

5.ハット・ヒヤリ報告書を出すことが、人事考査やボーナスの査定資料に使われないことを明言する。

以上のような認識の下に、宏仁会小川病院三施設にふさわしい事故対策委員会や対策指針の作成に取り掛かりたい。職員各自の事故防止の努力と同時に事故防止体制整備への協力をお願い致します。(この内容は平成14年度宏仁会小川病院職員総会で述べた)



平成14年度職員総会開催から

◇宏仁会小川病院 事務長 徳竹 勇

平成14年3月17日(日曜日)午後7時より3施設職員出席のもと、今回で3回目の職員総会を開催しました。

今回は、新たに第1部総会、第2部を13年度中に入職された方、退職された方々の「歓送迎会」をプログラムに取り入れた。

総会では、理事長の挨拶に始まり職員から寄せられた業務提案書の報告、そして平成14年度の病院方針が人事の異動を含めて説明があった。引き続き今年度重要課題のひとつである「医療事故防止体制の整備」について吉田院長より“人間は誰でも間違いを犯すものである。しかしその間違いに対して適切な対応が出来るのも人間であり、そのような努力を日々重ねるのも人間である“との話に始まり事故防止対策委員会等の設置の提案があった。続いて東松山宏仁クリニック吉川院長の挨拶、職員代表として宏仁クリニック山口透析室主任の挨拶で第1部が終了した。

第2部の平成13年度入退職者歓送迎会は8時より開始し、大谷常務理事の歓送迎挨拶に始まり、吉田院長の乾杯の音頭、その後の歓談も食事をしながら和やかな中に時間が過ぎ、宏仁クリニック冨田院長の閉会の言葉をもって9時滞りなく終了した。退職者の出席が得られなかったのは残念であった。

社会情勢がどのように変化しても、医療の質の向上を目指し、職員一人一人が医療従事者として自覚し意識を変えていかなければなりません。

「こうじん」第5号創立20周年記念特集号に掲載されております理事長の「20年所感」の一節に「明るい各部署の表情、奉仕する医療従事者としての誇りある動き、いつも前進への意欲が溢れているような病院、そのような病院であればこれを人々は良い病院と云うだろう」と。ここに理事長の経営理念があります。人々から良い病院と言われるように職員一同日々努力していきたいものです。

職員からの業務改善提案書は将来の病院の改善をより具体的に進めるためのものであり、これに基づいて今回も3施設に対する幾つかの問題点が寄せられた。これらについては厳粛に受け止め定例会議等で提起し出来る範囲のものから解決していくつもりである。

4月1日より施行される診療報酬改正については、急速な高齢化、経済の低迷、医療制度の見直し等が背景にあると思いますが、この改正により多大な影響を受けることになります。このため財務面 での抜本的改善が必須であり、諸々の中で無駄を省くにはどうすれば良いか、無駄 なものが無いかを考えこまめな対応がこれから求められることになり、定例会議あるいは各部署におけるカンファレンスを通 して進めていきたい。

職員の評価制度の継続実施については、基本的に、「病院の収益は患者様の増減に結びつき、患者様の増減は医療の質に結びつき、医療の質は医療技術者と職員一人一人のやる気や病院に対する協力性に結びつく」と考え、評価制度をこれからも実施していく方針です。

3施設人事異動については、今回は各部署の現状を考慮し最小限の異動にとどめ、看護師の配置体制見直しのため看護師1名の異動、また、医療環境の厳しい中で収入支出を把握し財務の見通 しを的確に捉えるため3名の事務職員の異動を発表し4月1日より実施する。

その他3施設合同患者研修会の開催については継続実施とし、平成14年度の大会委員長を宏仁クリニック冨田院長にお願いすることとなった。3施設全体で今年も患者様を囲んで有意義な研修会となるよう職員各自の協力をお願いしたい。



宏仁会小川病院に入職して

◇宏仁会小川病院 透析室 看護師 高橋 慎哉

平成14年12月25日よりこの宏仁会小川病院に入職してきました。当院に入職する前は、三郷市にある総合病院、その前が都内にある個人のクリニックにて全て透析に関わって来ました。最初に入職した個人クリニックには臨床工学技士がいなく透析機械のメンテナンスや透析液の作製などを看護スタッフが行っていました。三郷市にある総合病院で臨床工学技士と共に仕事を行ってきましたが、どちらかというと、透析室の中では臨床工学技士が指導権を握り看護スタッフはあまり重要視されていなかったように思えていました。

宏仁会小川病院に縁あって入職し、仕事をさせて頂くようになりまず感じたことは、経験年数が豊富なスタッフの方が大勢いらっしゃる事でした。

以前の職場では透析に精通しているスタッフの数が少なく苦労していた面が多かったのですが、宏仁会小川病院には透析に精通 していらっしゃる方が数多くいらっしゃるので安心して日々の仕事に従事できます。又、小川病院透析室にて勤務をするようになり、以前勤務していた病院のような勤務態勢ではなく、臨床工学技士、看護師共に区別 無く全ての仕事を分担しているところが、自分にとってすごく良い環境の中で勤務ができているように感じることができます。

自分が透析医療に携わるようになって約6年近くになりますが、その中で全国各地にて透析に関する事故などが頻繁に発生してきています。又、平成14年4月より医療保険制度の改正により各透析施設が厳しい状況に置かれてくると思います。今後は質の高い透析医療が求められる時代になってくると思います。こういった状況で自分が透析医療に携わっていく中で、どのように患者さんに質の高い透析医療を還元していくかを考えると、トラブルのない透析医療を還元することは当然なのですが、自分の中にあるモチベーションも高めていかな ければいけないと思います。

その為には、様々な学会や勉強会に参加して最新の知識等を自分身につけていかなければいけないと思っています。幸い、小川病院では学会や勉強会に積極的に参加させてくれるそうなので、そういった場に自分も今後積極的に参加していき、知識等を自分の身につけて、それを現場においてより良い形で患者さんに還元していけたらよいと思っています。

最後になりますが、自分はまだまだ透析医療に関して知識も豊富ではありませんし、技術の面でも未熟なところがありますので、今後とも諸先輩方のご指導のほどを宜しくお願い致します。



院内の空気をきれいに!

◇宏仁会小川病院 匿名希望

厚生労働省が全国医療機関を対象にした調査で、待合室を完全禁煙にしている(46・4%)、診療所の完全禁煙(67・9%)、病院の完全禁煙(40%以下)、「自由に吸える」(6・6%)という結果 を報告している。あなたはこれらの数字をどのように受け止められますか。

神戸市立中央病院では、1995年の阪神大震災後より5年間の運動が実り、全館禁煙が実現された。「患者さんに禁煙といいながら、スタッフの白衣から匂いがしていては、説得力が無い。病気を治療する場である病院は病気を作り出すタバコとは無縁であるべきだ」という。また、広島市立病院でも、「タバコの煙が白いのは、ほこりなどの細かい粒子をたくさん含んでいるからで、粒子に付いたばい菌が飛ぶ、つまりタバコの煙が漂う病院は院内感染の危険も高い。禁煙は当然だ!!」と早くからクリーンな病院環境作りに取り組み、禁煙モデル病院といわれている。

当院でも理事長はじめ三施設の院長の一致団結により、2002年の幕開けに院内の空気が変わったのです。玄関入り口に喫煙所が設けられました。しかし、完全な空気浄化設備は無く、流れ出る煙は院内に漂つています。患者さんの中には、喘息や在宅酸素療法の必要な呼吸器に問題を持つ方々が入院あるいは外来受診されています。愛煙家の方々には気づかれないと思うのですが、タバコを吸わない者にとって、特にこれらの患者さんにとっては非常に不快な印象 を与えるものです。病院内は原則どの場所も禁煙であって、どうしても吸いたい人のために、例外的に喫煙所があるはずです。

しかし、その喫煙所が院内に存在しては、何の解決にもなりません。院内に煙を「入り込ませぬ 」体制を作るためにはまだまだ多くの課題がありますが、"いつの日か院内の完全禁煙化が実現される"のを待ち望む者の一人として 意見を述べさせていただきました。



私の健康管理

◇宏仁会小川病院 外来 看護師 島崎 幸子

現代人が車社会の中で生活するようになった今日、我々も買い物、娯楽、通勤とほとんど車のお世話になっているのが現状です。たしかに便利だが、確実に物臭になりつつある事は事実で、足腰が弱り同時に体力も衰えていきます。では何ができるのか?体力や年齢によって継続的にできる事が限られるのを忘れ、器具を使ったり、夜のジョギングなども挑戦しましたが、はずかしい事にすべて三日坊主に終わりました。そこで、私は思いきって、31年間の車通 勤を徒歩にきりかえてみることにしました。冬の間は家人や友人から「もうやめたら?」と悪魔(?)の囁きがしきりに聞こえてきましたが、幸い自宅から病院まで急ぎ足で30分程、往復1時間の運動ができます。これなら否応無しに毎日続けられ、私にとって一石二鳥と言ったところです。今ではそれだけでは物足りず、休日には近隣の山々へ出かけたり、車通 勤の時には気付かなかった四季の移り変わりや、道々出会う人々とのおしゃべりなど、歩かなければ味わえない楽しみもできました。おまけに体調もすこぶる快調!これが健康管理とはいえないかもしれませんが「老いは足から」と言われます。一生の3分の2過ぎた今、足腰鍛えて残りの人生の活路に生かせるよう、今後もできる限り続けられるようにガンバりたいと思っています。



生活のサイクルと朝食

◇宏仁会小川病院 管理栄養士 山崎 良法

人間の体は、日中明るいうちは働いて、夜暗くなってからは休むというようにつくられている。その中で朝食を取らない人が増えています。朝食を取らないということは、どんな意味があるのでしょうか?午前中に血糖値が上がらず、交感神経も活発に働かないため、食事(昼食)が入り血糖値が上がってくるまで本来の活動が開始できないのです。

朝始まるべき活動が、午後から始まるということは一日のサイクルが夜にずれ込み、夕方から元気になり(周囲にはいませんか?)お腹がすき夜食を食べ脂肪を蓄え、高脂血症・肥満・脂肪肝などの生活習慣病を招きやすくなります。朝食を取るように心がけたいものです。朝食を取らないで学生時代を過ごした人は、きちんと朝食を取っていれば医学部も合格したかもしれませんね!

それでは、今まで朝食を取らなかった人にお勧めの方法を教えましょう。最初は、野菜ジュースや牛乳などを飲んでから出勤する。少しでもお腹に入れるとお昼が待ち遠しくなり、お昼が美味しくなり、また、夕食も以前より早く食べたいと思うようになるでしょう。夕食後手持ち無沙汰でテレビを見たり本を読んだりしているときに果 物・甘いジュース・スナック菓子等は、避けてください。どうしても食後に何か食べたいようだったら無糖のヨーグルトで小さいカップ、もしくはこの中に少量 のフルーツを入れて食べるくらいにしましょう。

皆さん、朝食は自宅で食べましょう。



健康と食生活

◇宏仁会小川病院 管理栄養士 山崎 良法

戦争中日本人の足取りをつかむのに外国人は、便のある方向をたどれば日本人の行き先がわかるという話を聞いたことがあります。それほど当時の日本人は食物繊維を摂取していたのでしょう。

昨今の食生活は、欧米化が進み油脂の摂取量の膨大さと食物繊維の減少それにもまして、ダイエットのために2食などと言いながら実はブレイクタイムにスナック菓子や炭酸飲料などの清涼飲料水などによるショ糖(砂糖)或は油脂の摂取が増えています。それにもかかわらず標準体重を気にかけて食事を減らし、運動もせずに無理やり体重のみを落とす人がいます。これはダイエットの中で一番だめなやり方です。最近テレビ等でよく紹介されていますが、食事を落として運動をしなければ体の何処の部分が落ちるかを良く考えればすぐに判るはずです。筋肉がどんどん退化をして残るのは脂肪です。本来この脂肪を減らさなくてはいけません。糖尿病の人に例えれば、標準体重を指導され、この体重に近づけようとして食事療法を本気でしますが「体重が落ちません」と言ってくることがあります。いくら食事療法が出来てもエネルギーを消費しないまま体重は落ちるわけありません。また、上手に体重減少してグリコヘモグロビンA1cなどのコントロールが良くても、運動をせずに標準体重を維持しようとすると筋肉の退化が始まり動くのに辛いなどという場合があり、予後の生活を脅かすことが出てくるでしょう。

私はこのような場合を見せかけのコントロールといいたいと思います。やはり食事は、腹八分目で余分なものをできるだけ避けて適度な運動を取り入れましょう。また、精製された食品ばかりでなく食物繊維の豊富な食品をもっと多く摂取するようにしてください。



体力増強を求めて

◇宏仁会小川病院 臨床工学技士 市川 茂

開始した理由は練習しているチームがあるのでと誘われたからである。そして、予定がない限り毎日曜日ジョギングに取り組んでいる。ジョギングを始めた頃は距離10kmと聞いてア然とした。今では距離に慣れ自信もつく。走りに楽しみが出たのはハーフマラソンを完走した頃からである。早朝7時に集合しロードに出る。練習では平坦から登り下りなど様々なコースを走る。大会を想定してより長く走り込む時は距離も延ばし30km以上走ったりする。

距離が増すと疲労感が身体を襲う。大腿部にだるさや重症では筋肉硬直になることもある。呼吸や脈拍は楽であり大丈夫なのに、軽快に走る仲間、練習の差を真の当たりに感じた走りもある。大会に参加し感じたことは競争心と好タイムの欲が出て無理な走りとなり筋肉硬直になる苦痛を知ったことだ。先日の青梅マラソン30kmも前半は快調、25km当りで大腿筋の硬直に襲われ記録更新にはならず練習不足を痛感したことだ。

今後は速度も考慮した走りに取り組んでみたい。大会では競うだけでなくランナーや沿道の声援・風・気温・流れる自然の眺望が楽しめるから続けて行きたい。

自動化が進み便利、恵まれ過ぎて楽を覚えた現代は、成人病や老化現象の低年齢化と過食に運動不足が加わり血液性状の異常が問われている。鍛錬され自分の身体をコントロールできる体力を維持し健康増進や成人病の発症予防になればと考えている。


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