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●院内広報誌「こうじん」TOP
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●特集 −新年を迎えて−
年頭に上毛三山を望む
医療法人社団 宏仁会小川病院 理事長 北川 宏
●年頭所感
東松山宏仁クリニック 院長 吉川 康行
宏仁クリニック 院長 冨田 哲也
宏仁会小川病院 事務長 徳竹 勇
●寄稿
雪の坂道
医療法人社団 宏仁会小川病院 理事長 北川 宏
油絵をはじめて
医療法人社団 宏仁会小川病院 常務理事 大谷 百子
●新機『睡眠ポリグラフィ』装置常設
●職場紹介
●ちょっとひとこと
新年号にむけて
宏仁会小川病院 技士長 田中 和彦
日ごろ思うこと
宏仁会小川病院 婦長 近重 百合子
思い新たに
宏仁会小川病院 薬剤部長 吉村 泰子
明けましておめでとうございます。
東松山宏仁クリニック 技士主任 新井 洋一
●宏仁会三施設合同勉強会
●編集委員会・編集後記
●特集 −新年を迎えて−
◇年頭に上毛三山を望む
医療法人社団 宏仁会小川病院 理事長 北川 宏
平成12年暮れから正月にかけて山々の風景に年頭の感慨を新にする。私が歩く最近のコースは、住まいから遠くない利根川へ注ぐ川の土堤が多い。市内を流れる唐沢川から小山川へと続くその土堤は関東地方特有の赤城おろしをまともに受ける。
風が強く寒い日には特に赤城は山の尾根をくっきり出して際立った姿を見せる。裾野は広く標高は高くないが山景は雄大である。
元旦は風が強い日であったがめずらしく霞んでみえた。赤城山は歩くコースの真正面 に見え、その右手には日光男体山の山並みが続く。左手には赤城についで榛名・妙義のいわゆる上毛三山、天候によっては浅間山が遠望され左へ秩父連峰へと連なっていく。それぞれの個性を見せる山々であるが中でも赤城の名前は登った回数も多く、空母赤城として知られる艦名と重なって印象が深い。
人々はこれらの山々に安らぎを憶え山を見ながら昔から変わらない心の寄り所として眺めている事であろう。風の中を歩いていく。相変わらず風は冷たいが30分もすると苦にならなくなってくる。
暮れには平成13年用の珍しい手作りの和紙で作られたカレンダーを戴いた。その表紙には製作者である書道家の夢の文字が書かれている。初めての暦であり今年1年の友として毎日接する事になるだろう。手作りのものには味わいがあり個性を感じる。そこで思うのだが、病院も一つの有用なる個性を持たねばならない時代になってきたと思う。
今年も各施設の医療活動のシステム整備に手づくりの努力をしたいと考える。現今、病院に対する社会批判は誠に厳しいものがある。最近の事例を見れば、責任体制のゆるみが一目瞭然である。組織の改編を進めるに当たり、「責任体制の確立」を一例として取り上げ具体的な考えを述べたい。この責任の確立は、病院全体を一つの方向に改善して行こうとする組織改編の一つの大きな柱である。だが此処で、責任体制の確立を強く要請することが、逆に職員のやる気を減殺しかねない。すなわち、敢えて責任ある仕事からの回避という副次的な側面 も生じることが危惧される。然し、このような副次的なことはあっても、改善策の実行は絶対に不可欠である。組織の改編を今怠ることは、現代の急激な変化を無視することであり、現代のめまぐるしい動きに順応して行けないことになる。
私は戦前の強大な軍事面での組織、戦前戦後にかけての産業社会の組織、戦後に勢力を得た平和団体、教育社会組織の盛衰を経験し観察してきた。このことから実感として硬直した旧来型の組織ではその目的とすることの達成は難しいと考える。今こそこの改編に真剣に取り組まなければならない。これら一連の改編を私は第2の創業と考え、重要なる転換期と捉える。その為にも初心に戻っての対応が望まれるのである。之れは私の動かすことのできない信念である。実現迄には長い道程がかかるだろうが夢があれば出来ない事はない。なければ今までの繰り返しで変化もなく表面 上は平穏である。変化が世の常であればこれを受けとめていくのが賢明な選択肢の一つである。
夢は現実を変える力を持つ。未だ足らざる現実を理想に近づけ、変えていく原動力は夢である。私の夢とは何か。新しい機能をもった安心感のもてる組織への脱皮である。その為の苦労は当然の如くつきまとう。ここで苦労ではあっても「世の一隅を照らす」という信念に思い至る。人間の生き方にも共通 する一隅を照らすの言葉を病院として考えてみる。その地域にあって世の人が必要とする時に役立つ病院になるというのが、一隅を照らすことの具体的な意味合いとなるだろう。現在一つの理念を実行に移して世に役立っている人であれば、既にこの人は一隅を照らしている事になる。完全なる意味での実践者は多くないにしてもやろうと思えば出来ない事はないのである。ともあれ関東平野に散在する一角の点に過ぎない病院の存在が、やがては世の一隅を照らす事に役立つ事ができればそれこそ望外の喜びとなる。
我々3施設の各院長はそれぞれ専門分野の学識を有し、且つ医療経験技術にも造詣が深い。各院長のリーダーシップの下に、積極性と有能なる技術を有する各職場の職員が、業務遂行の円滑化に力を合わせて取り組めば医療の質は更に上がるだろう。このリーダーシップと協力態勢の継続が世の一隅を照らすことの確実なあかしとなるだろう。
ともあれ今年の夢が適正で柔軟性ある医療環境の整備へとつながる事を期待したい。関東平野に連なる山々が誰にも愛着をもたれ眺めて安心感のある山々の風景の様に、病院がその様な役割を果 たせることを実現できればと年頭に願うものである。
平成13年正月 記
●年頭所感
◇東松山宏仁クリニック院長 吉川 康行
新年明けましておめでとうございます。皆様のおかげで医療過誤もなく無事過ごすことが出来、宏仁会は患者さんや専門分野が増えて益々発展してきました。これからも患者さんにとって“生きがい”のある医療、職員にとって“働きがい”のある職場を作っていきましょう。『最後の20世紀』が終わり、『最初の21世紀』が始まりますが、時間は切れ目なく続きます。何事も『一期一会』『一語一会』で行われなければなりません。
21世紀の日本は、少子高齢化がますます進展し、医療の分野ではゲノム解析により進歩するでしょう。
一方IT革命で情報があふれる社会になり、インフォームドコンセント、カルテ開示も進むでしょう。世界的にみると人口問題、食糧問題、環境問題、感染症など難問が山積しています。21世紀は国際化が更に進み、国内ばかりでなく世界にも目を向けなければなりません。いじめ、虐待、自殺が増え、放火、殺人などの犯罪も増加しており、心の平安が何よりも必要です。21世紀が肉体ばかりでなく精神的にも“ハッピー”な世紀になりますように!!
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◇宏仁クリニック院長 冨田 哲也
21世紀の始まりと言うことで様々なことが言われているが、医療に携わるわれわれにとって最も大切なことは事故を起こさないように注意することである。普段のチェックを十分に行い、誤りの無い仕事を続けること、この当たり前のことが出来ないと事故に繋がっていく。そのためには無理をしない生活を行うように心掛けることである。夜更かしをしたり、飲みすぎたりしないようにすること。働きすぎないようにすることも大事である。こんなことを新年に当って考えたが、どのような年になるか、他に、自然災害が起きないように祈る。
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◇事務長 徳竹 勇
皆さん、明けましておめでとうございます。
21世紀の幕開け、新しい希望に満ちた道程を歩きたいと願っておりますが、世界の政治・経済も今一つ不安を抱えたなかでのスタートです。先が見えない中での第一打を打つゴルファーの心理で、まさにフォアーと大声をださざるを得ない中におります。
しかしながら、人類の英知をもってことに当たれば、何事も進路が見えて来るものと気持ちを切り替えて、ただ走ることにしました。
昨年は、病院の大きな改善策を実行に移し、又今話題のIT革命ではありませんが、情報交換の場としての院内情報誌「こうじん」の発刊、そしてコンピューター導入と、まさに一大改革を成しとげたことになります。
あとは、地域に貢献できる専門性をもった病院 となるよう、職員一丸となっての安定経営に寄与 することのみであります。
どうぞ今年も宜しくお願い申し上げます。
●寄稿
◇雪の坂道
理事長 北川 宏
或る日、初対面のS氏と云う人から面会したいとの申し入れがあった。S氏の話によると次の様なことで尋ねてくれた模様である。
ひと昔前の或る冬、雪の坂道での出来事が発端であった。
その日埼玉北部地方にはめずらしく大雪が降り東秩父の坂道で、患者さん送迎用の小型バスがスリップして難渋していた。難儀の詳細については昔のことで私にとっても分からない事であった。S氏親子の加勢でようやく車は動きだしたが、一連の光景を見ていたS氏は、将来いつの日か病院車輌の購入等の時に、その資金の一助に役立ててもらう様な寄付を思い立った。その寄付のことを奥さんとも話し合って月日を送るうちに、その雪の坂道の出来事もひと昔と言えるほどの年月が流れ去ってしまった。
S氏は続けて言う。『今日来たのは遅くなったけれども、ようやく昔思い立った寄付金を届ける事ができる様になったので持参した。これを役立てて欲しい』と言うのがその申し出の骨子であった。個人の病院への寄付金としては高額であった。
その人柄に接し話を聞き又申し出の善意を知るにつれ、私は胸につき動かされるものを感じた。
私は何かの機会にその善意を生かし将来に根づくことを願った。そこでその日が来るのを気永く待つことにした。それから更に年余の月日はあっという間に過ぎた。
そのうち平成12年の夏、吉田哲院長提案による院内情報誌が年末に発刊されることになった。偶然であるがこの月は病院の車庫と運転管理室が完成する月で、四輪駆動の小型バスが納庫される月とも重なった。情報誌発行にあたりこの寄付金申し出の事が掲載出来るようであれば情報誌の創刊と運転管理室完成の両方の記念になる事を考えた。
それにはひと昔前の考えを実行に移したS氏の意志を生かし、この寄付金を記念の基金とすればその後の展望も拡がるかも知れないと思ったのである。
年月が過ぎてS氏の承諾が得られれば、その話の後日譚やプロフィルをも寄稿出来る日が来るかも知れない、と楽しみにしている。
平成12年10月末 投稿
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◇油絵をはじめて
常務理事 大谷 百子
宏仁会の発展と共に2001年の夜明けを迎える事ができました。皆様新年おめでとうございます。
今年は宏仁会小川病院も診療所時代から算えて創立20周年にあたります。私は宏仁会の前身の小川診療所のオープンと同じ年に奇しくも絵画サークルの五龍会に入会させて戴きました。こうして諸先生方の御指導のもとに油彩 画を習い始めるようになりました。
女学校当時習った多少の日本画の経験と比べて同じ絵の世界と云っても全く違った雰囲気の中でした。30年以上のブランクをどう埋めるかと戸惑い乍ら筆を取りました。デッサンから始め、構図、色彩 、うまく描けなくて、ともかくも難行苦行の連続でしたが絵を通して思いもかけない友情が生まれました。友人との写 生旅行は楽しくて例え様のない程幸せな気分になります。又数年前のヨーロッパ旅行は団長八木先生のもとにおもいきって参加させて戴いたことが忘れられない思い出となりました。ユングフラウの山々の光景の素晴らしさが 写真と同じく瞼に焼きついて、時々見るテレビ映像に当時を懐かしんでおります。
友人も知り合った頃は絵画の友でしたが現在では家族同様ともなり親切にして戴いております。事ある毎に我が家へ集まっての団欒の一時はサークル活動の余慶でもございます。
その交友関係の絆が身内と共に私の70日間にも及ぶ入院中の応援態勢まで組んでくれました。20人での当直当番表を作り1日も欠けない運転、宿泊、付き添いのすべての看病をして下さった事は終生忘れる事が出来ません。心から感謝しております。
私事に渉りますが目標としていた埼玉県展に3回入選し、会員になれました事も一つの区切りとして私自身の励みとなりました。又宏仁会の3施設に展示されている絵画はすべて交友関係の師友によって寄贈されたものでございます。私も又初心に戻り病院に飾れる絵を目指して努力して参りたいと存じます。
平成13年正月
●新機『睡眠ポリグラフィ』装置常設
◇睡眠障害医療センター センター長 吉田 哲
終夜睡眠ポリグラフィ(PSGと略します)は、睡眠中の脳波、筋電図(眼筋、頤筋)、心電図、鼻や口での気流、胸や腹部の運動、酸素飽和度など各種の情報をセンサーを介して収集し記録します。
この度、当センターに最新式の睡眠ポリグラフィ(ソムノスターαシステム)が購入されました。このソムノスターαシステムは、入力された患者に関する情報をパソコンベースで管理し、覚醒と睡眠の時期や、睡眠の深さ、睡眠ステージ、睡眠の断片化、呼吸努力の有無、呼吸に伴う酸素飽和度、体動などを経時的に記録・分析し、それらの情報を自動評価することが可能です(ただし、現時点では評価能力に限界があり、信頼度はおよそ70〜80%どまりといわれ、従って測定の翌日には検査技師がデータの全てを再評価し補正する作業が必要となります。技師の力量 にもよりますがその補正作業に1患者当たりおよそ2〜3時間が必要となります)。さらに、以上の検査の他に、必要に応じて下肢の筋電図や血圧測定、場合によっては上気道圧の測定も並行して行われることがあります。これらの測定結果 から、各種の睡眠・覚醒障害(睡眠時閉塞性無呼吸症候群、睡眠時中枢性無呼吸症候群、周期性四肢運動異常症、ナルコレプシーなど)の正確な診断が可能となり、適切な治療へと結び付けることができます。
このPSG検査を受け適切な治療を必要とする患者さんは全国に多数おります。閉塞性無呼吸症候群疾患だけでも日本に240万人、埼玉 県に13万人、比企郡と東松山を合わせて4,800人位は潜在し放置されたままの状態にあるといわれています。
このソムノスターαシステムは、患者さん2人を同時に測定可能です。従来は、一晩に1名の患者さんしか検査できませんでしたが、同時に2名行うことが出来るようになります。スタッフの養成を図りながら、多くの患者さんのために、徐々に検査数の増加をはかりたいと思っています。
●ちょっとひとこと
◇新年号にむけて
宏仁会小川病院 技士長 田中 和彦
明けましておめでとうございます。「初日の出」、初日の出と言いますと私の郷里、長崎県五島を思い出します。水平線からの日の出・‥。このロケーションは何とも言い難いものがあります。皆様も機会がありましたら、ぜひ、足を運んで見てください。
私も小川町に来て早20年になろうとしています。当初私も26才社会的にも、また医療スタッフとしても若輩者でした。年を追う毎に一人、一人とスタッフが増え、またその一人一人の知識や技術により、今日の宏仁会が支えられ、また発展して行くと思っています。今後とも御指導のほど宜しく御願い致します。
追伸、私達臨床工学技士も社団法人実現に向けて大きな山場を迎えています。今年度中には社団化し、他のコメディカルと肩を並べ医療スタッフの一員として努力して行きたいと思います。
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◇日ごろ思うこと
宏仁会小川病院 婦長 近重百合子
職員の皆さん、新年お目出とうございます。
今年もまた気分を新たにして、がんばっていきましょう。元気で働けることは、一番の幸せだと思います。
私が、日ごろ思うことは、1日の大半を過ごす病院での仕事の時、食事のとき、休み時間等、すべてにおいて心おだやかに過ごせたらいいなあ−と思い、いつもそのようにこころがけております。過ぎた時間は、二度と帰らないのだから、その瞬間を大切にしたいものです。
私も年を重ねたから、こんな気持ちになったのかもしれませんね。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
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◇思い新たに
宏仁会小川病院 薬剤部長 吉村 泰子
卒後15年も経って、何も経験のない私は、紹介していたゞき、埼玉医大の薬局に実習兼見習いでお世話になりました。
この間約1年。多くの方々にご指導戴きました。
そこで培われたことを少し。
○患者さんはお客様。
○規律は守ること。不都合が生じたならば、手順を踏んで上申すること。
○時を失せず適切な判断・決断・実行。
○仕事は段取りを工夫し、無駄なく、誰にでも解り易く、正確迅速に。
○縦・横の連絡は、綿密・正確・適正・確実に。そして、勤務者全員に漏れなく迅速に伝達されなければ意味のないこと。
○要となる人が、全体を把握し、目くばりすることにより、意志の疎通がうまく行き生きた職場となる。
等々、数え上げれば枚挙にことかきません。 医療事故が多く問題となっている現在だからこそ、思いを新たに、患者さんの立場・状況等が理解できる心通 う職員でありたいと思っています。
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◇明けましておめでとうございます。
東松山宏仁クリニック 技士主任 新井 洋一
本年は、新ミレニアム21世紀の幕開けです。時を同じくして宏仁会も、IT(情報技術)元年を迎える事となりました。私は、この技術を確かなものとし、宏仁会の財産にしていきたいと考えています。情報技術は、物質的なものではないのでよく解りづらいと思いますが、これを使いこなす事が出来れば、宏仁会の事業全体の標準化はもちろんのこと、施設間のより強固な連携、また個人における技術の習得が宏仁会にとって大きな力となるような気がします。しかしながら、これを実現するためには、職員1人1人の前向きな努力が不可欠です。宏仁会の今まで構築した財産と、新しい財産で、21世紀を更なる飛躍の年と出来るよう、一丸となって頑張ろうではありませんか。
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