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去る9月7日 「第8回宏仁会研修会」が、嵐山町にある国立女性教育会館にて開催されました。午前中の透析患者様を中心とした研修会には330名ほどの方に、また午後から行われました毒蝮三太夫さんをお招きしての公開市民講座には500名の皆様にご参加頂き、楽しいひと時を過ごすことが出来ました。 |
研修会は9時30分から始まり、まず開催にあたって当法人の理事長・北川宏より、会場の皆様へのご挨拶がありました。
続いて、透析患者様の永年の自己管理を讃え、永年表彰式が行われました。今年は、10年表彰が17名、20年表彰が2名、25年表彰が1名、30年表彰が1名と計21名の方が各施設の院長より表彰され、賞状と記念品が手渡されました。
透析技術の進歩から、患者様の延命率も向上しているのも事実ですが、何よりも基本となるものは患者様ご自身の自己管理であることは言うまでもありません。会場からは惜しみない拍手が送られ、客席の患者様も心を新たにがんばる気持ちになられたことと思います。
表彰後、永年表彰受賞者代表として、循環器疾患の合併症を乗り越えられ、10年の節目を迎えられた菅原武夫様(宏仁会小川病院)より、ご挨拶を頂きました。
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次に宏仁会で透析を受けられている患者様を代表して小川康子様(宏仁会高坂醫院)よりお話しを頂きました。
小川さんは、小学校5年生の時に糖尿病と診断されインシュリン治療による生活を余儀なくされました。25歳になった時に、腎機能の低下とともに透析治療に入り、それ以来23年以上の透析生活を送って居られます。
病気を抱えての生活は、様々な面において困難を伴いますが、ご家族の暖かい支え、少しでも前向きに生きようとする姿勢に心を打たれ、医療従事者の一人として、気持ちを新たにする思いでした。
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さて、今年の研修は、当法人の理事長・北川宏を座長とし、各施設の院長、副院長によるパネルディスカッション形式で行われました。宏仁会小川病院院長、睡眠障害医療センター長・吉田哲による「過去一年間のポリソムノグラフィー(PSG)−検査結果からみた睡眠障害について−」、東松山宏仁クリニック院長・石井栄による「血圧について」、宏仁会高坂醫院院長・山田裕一による「狭心症の発見と予防」、宏仁会小川病院副院長・小林竜也による「透析患者の合併症について」のミニレクチャーがあり、それぞれに対しての質疑応答がなされました。
会場からは自分のことや家族を心配しての質問が出され、最後は時間がなくなってしまい質問を締め切るほどで、とても有意義な研修だったと思います。
会場ロビーには、今年も看護部門による健康チェックコーナー、患者様を中心とした作品展示コーナー、薬局部門によるパンフレット提供コーナー、当院の非常勤医師で医史学を研究されている蔵方宏昌先生の特別展示コーナーが設置されました。
血圧測定や、体脂肪測定などができる健康チェックコーナーには列が出来るほどの盛況で、メタボ検診(特定健診)などでメタボリックシンドロームが取り沙汰されている昨今、やはり体脂肪などには皆様関心が高い様子でした。
薬局部門による医療・食事・薬剤・健康管理に関する80種類以上のパンフレット提供コーナーは、今年もたくさんの皆様にご利用頂きました。
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また、作品展示コーナーにおきましては、俳句、写真、絵画、革細工、ステンドグラスなどたくさんの作品を出品して頂き、皆様趣味とはいえプロ顔負けの作品には、ご来場の方々も熱心に見入っておられました。 |
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さらに、毎年この研修会にご協力して頂いております蔵方先生コーナーでは、今年で1000年を迎える源氏物語を記念し、先生ご所蔵の「源氏物語絵巻」(複製)を出品して頂きました。本で見るのとは違い、絵巻は1000年前のきらびやかな宮廷の姿に触れるようで感慨深く、1000年経っても色褪せない作品は来場者の溜息を誘っておりました。
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午後の部の公開市民講座は、毒蝮三太夫氏をお招き致しました。毒蝮さんをお招きしたのは今年で2回目で、そのお話しは相変わらずの毒舌ぶりでしたが、内容は、笑いあり、癒しあり、励ましありのおまけ付き1時間半で会場は最初から最後まで心が和み、皆様充実したひとときを過ごされた事と喜んでおります。
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今回の毒蝮三太夫氏の講演テーマ・ポスター
テーマ:生放送で見たこと・聞いたこと 今、「心の時代に・・・」
毒蝮三太夫氏のホームページはこちらです。まむちゃんの部屋
宏仁会では、「病気の治療」という観点ばかりではなく、「予防する」、「悪くしない」、「乗り越えて頂く」という観点から毎年様々な方をお招きし、講演して頂いており少しでも皆様のお役に立てれば幸いと考えております。
ご来場頂きました皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。 |